おはようございます。今日は雨模様で寒いですね。 

 

木というものは生まれ育ったところによってそれぞれ違う。

平らなところで育ったか、斜めの土地で育ったかという違いもある。風の強いところで育ったか、弱いところで育ったかという違いもある。

真っすぐな木もあれば曲がった木もあるのは当然である。

 

真っすぐな材料が欲しいなら真っすぐの木を使えばいい、曲がった木材が欲しければ曲がった木を使えばいい。

それが木の強さを生かす事になる。

曲がった木を真っすぐに使っても木が元に戻ろうとするので長い間には狂いが出てきます。木にはそれぞれ特性があるのです。

 

木と木を組み合わせるのは細かい細工がいる。手間がかかる。

金物を使えばあまり苦労はない。現代のように簡単になっただけずぼらな仕事が増える。

 

人間は弱いものですからついつい簡単な仕事を選ぶ。そうなると建物がまた悪くなる。

 

「美しさ」へのこだわりも薄れ建物の強度も損なわれてしまう。

こだわりや手間をかける事を惜しむなんてどうかと思う!

 

材料にしても規格化がすすみ仕事の仕方についても効率が優先されるようになった事で「木の文化」は衰退の坂道を転がり落ちた。

木の文化を継承していく為には、大工が本気になって取り組める場所をつくってあげる事も我々の使命だと考えています。