同級生。 うちの裏の八幡様のわきに神様のように住んでいる。
この人は朝はいつもこんな感じ。 ぼぉーっとしてる。 最初は俺の話をただぼぉーっと聞いている。
煙草を煙突のように吸いながら、コーヒーを飲みながら。
ある程度、話したから帰ろうかなぁって思うと急に何かに取りつかれたように話し始める。
こいつ今まで目あいて寝てたんかなぁって思うくらい。 話がつきなくなるから、いつも「じゃぁねっ」って帰ってきちゃう(^O^)
この方の仕事は「美装」。 建物のクリーニングが主な仕事。 他には「古屋磨き」や「防カビ」など。
以前は「古屋磨き」というのは塗装屋さんがやる仕事だった。 いつしかそれが「塗装」と「美装」に分かれた。
昔から「古屋磨き」という技術は、伝統の技、洗いの技として受け継がれてきた。
「古屋磨き」は、神社仏閣で育った技術なんでしょうね。 昔は一般の家ではやってなかったでしょうから。
灰汁(あく)って聞いたことはあると思いますが、古民家の囲炉裏にある灰をつかったもの。 灰も再利用できる。
灰汁のつくり方は、 ① 囲炉裏の灰をオケやバケツなどに入れ、水を混ぜて拡販する。
② 一昼夜そのままおく。③ 水分だけを取り出す(化学変化で水がアルカリになる)そしてそれを水洗いに使う。
以前、スピルバーグ監督の映画で「シンドラーのリスト」という映画のワンシーンで、確か灰汁を使って洗うシーンが。
将校がユダヤ人の少年に風呂桶を洗わせるシーンで、少年が将校に「風呂桶が綺麗にならないんです」って。
すると将校が「灰汁を使って洗え」って。 このように灰汁を使って洗う技術は世界中でも使われていた技術。
古民家再生は燻された梁や柱の存在感の素晴らしさを引き出す。
私たちも梁や柱をいかに美しくみせ、素敵な癒しの空間を創り出す事が大切な一つとも考えています。
現在、古民家再生中の現場ではどのような「古屋磨き」の工法をとったらいいか打合せを進めてきた。
「古屋磨き」には色々な工法がありますが今回の真壁の古民家には次のような工法を使う。
燻された古材を、まづはササラ、刷毛、真ちゅうのブラシなどで表面を磨く。
次に、掃除機で吸う。 それからからぶき。 そのあとに固くしぼった雑巾のようなものでふき取る。
仕上げには、自然油で磨く方法と古民家に使う塗料で仕上げる方法がありますが、今回は塗装で仕上げます。
「古屋磨き」とは、とても手間をかける仕事。 これが古民家を甦らせる。
日本の伝統的な技術を活かしながら古民家再生は進めていきます。
今日も秋晴れ。 また台風が・・・・ 今年は台風が多い。 十分に気をつけましょう。
今日も頑張ります(^O^)/